雪の夜話/浅倉卓弥(ISBN:4120035840)

雪の夜話
社会に出て、挫折を味わい自分の居場所を模索する青年と、他の人には見えない不思議な雪の少女とのお話。
って、こんな一行じゃなくていろいろ書きたいがネタバレになってしまうだろうから。。。前にとりあげた「四日間の奇跡」や、「君の名残を」(ISBN:4796641335)*1のテーマの一つとして、「転生」みたいな部分があったように感じたけど、もう少しそれを掘り下げた感じの、でも重たくなりすぎない、やっぱり読後感の良いお話でした。
前作までよりも、より現実味のある物語と、ファンタジーな世界の流れが平行して進んで展開していく感じがして構成的にもうまいなと思いました。若干、細かい説明的な部分が多いかなあ、という気もしたけど、相変わらず話の中に引き込ませる文章力はすごいなあと思います。最後のオチ(?)はちょっと読めてしまいましたけど。

*1:これは平家物語を舞台にしたかなりの長編。海外出張の飛行機の中で10時間ぐらいかけて読んだ…。